男性の禁欲期間に及ぼす精子の質 なぜ禁欲期間が大事?
妊活の半分は男性要因(WHO調べ)ということがわかっています。
妊活に関しては、男性も妊活の知識を理解して取り組む必要があります。
一昔前までは、禁欲期間が長いほうが良いと言われていたことがありました。
今となっては真逆です。
※男性要因不妊が医学的にわかってきているので、不妊治療クリニックに週一回男性不妊外来がある、または男性不妊クリニックが増えています。
今でもネットには禁欲期間は長い方が良いという記事をみると大変残念に思います。
禁欲期間がなぜ精子に影響?
禁欲期間がなぜ精子に影響を与えるのかと言うと、
はじめに精巣について簡単に。
精巣は精子を造るところ。
精巣と対になるものは卵巣です。
まずは2つの違いについて。
見た目の大きな違いは、体の中にあるか・外にあるか。
卵巣は冷やしてはいけませんので体の中にあります。
※足が冷たい方は、戻ってくる血液と卵巣が近くなので卵巣が冷やされます。冷やされた卵巣は卵子を造る・ホルモン分泌する能力が低下して不妊の方もいます。
精巣は熱に弱いから体の外にあります。
陰嚢は暑かったら拡張、寒かったら収縮と温度調整しています。
ボクサーパンツの方は陰嚢本来の役割が果たせなく、常に熱(活性酸素)に晒され精子形成にマイナスになります。
精子に一番悪い事が熱とされています。
熱が精子を痛めつける場所があり、それは【精巣上体部】です。
精巣上体部とは、精子の貯蔵機関です。
射精しないと精巣上体に一定期間留まります。
貯めれば貯めるほどに熱の影響を受けます。
例えば、
毎日射精していれば熱の影響は1日だけです。
7日間貯めると、7日間も熱の影響を受けます。
よって禁欲期間が長い人は熱による精子のダメージが多くなると言うことです。
他に精子にダメージを与える活性酸素 活性酸素について
熱も活性酸素につながりますが、他にも活性酸素を増加させる要因に下記が挙げられます。
・喫煙
・運動不足
・座りすぎ
・過度な飲酒
・脂肪過多
・睡眠不足
・ストレス
・カフェイン
活性酸素が増加すると、精子形成に必要なテストステロンの減少になります。
テストステロンが減少すると、精子形成に対してマイナスに働き、精子の質が下がります。
精子の質を良くしたければ鮮度を考える
禁欲期間が精子の質を落とすことについて解説しました。
【精巣上体部】で熱の影響を受けるので溜めないようにすることが鮮度を良くする秘訣です。
鮮度がいい=運動率、直進率が良いです。
また、鮮度のいい=運動率、直進率が良い=DFI(精子DNA断片化指数)改善。
このDFIは大変重要なことなので別の記事で説明しています。
下記は禁欲期間関連の記事になります。
参考にして頂けたらと思います。
・男性不妊症必見 これを摂取すると抗酸化作用で精子DNA損傷率改善
・男性由来の不妊症は5割 精子(精子のDNA)の質を落とす習慣など