
身体の緊張と不妊の関係 ― 実はとても深くつながっています
妊活を頑張っている方の多くが、
知らず知らずのうちに体に強い緊張を抱えた状態になっています。
- 肩や首がいつも張っている
- 呼吸が浅い
- 寝ても疲れが取れない
- ずっと力が抜けない感じがする
こうした状態は単なる「コリ」ではなく、
体が常に“戦闘モード”に入っているサインでもあります。
そしてこの緊張状態が続くことが、
妊娠しやすさにも影響していることが分かってきています。
ストレスと自律神経がホルモンに与える影響
強い緊張やストレスが続くと、
脳では「HPA軸(視床下部‐下垂体‐副腎系)」と呼ばれるストレス反応の回路が活性化します。
この反応が続くと、
- コルチゾール(ストレスホルモン)が増える
- 排卵をコントロールする性腺刺激ホルモンの分泌が乱れる
- 月経周期が不安定になる
といった変化が起こりやすくなります。
実際に、慢性的なストレス状態が続く女性では
排卵障害や月経不順のリスクが高まることが報告されています。
つまり、
心と体の緊張は、ホルモンバランスにも直接影響するということです。
血流低下が子宮・卵巣の環境を悪くする
身体が緊張している状態では、筋肉が常に収縮し、血管も圧迫されます。
その結果、全身の血流が低下しやすくなります。
特に影響を受けやすいのが骨盤内の血流です。
骨盤内には、
- 卵巣
- 子宮
- 卵管
といった妊娠に関わる重要な臓器が集まっています。
血流が悪くなると、
- 卵巣への酸素・栄養供給が低下
- 子宮内膜の状態が整いにくくなる
といった状態になり、
「受精しやすい」「着床しやすい」環境が作りにくくなってしまいます。
実際、骨盤内血流と子宮内膜の厚さ・妊娠率の関連を示す研究も複数報告されています。
緊張が続くと「副交感神経」が働きにくくなる
妊娠にとって大切なのは、実はリラックス状態のときに働く副交感神経です。
副交感神経が優位になると、
- 血管が拡張する
- 内臓の働きが活発になる
- ホルモン分泌が安定しやすくなる
といった「回復・修復モード」になります。
ところが、体が常に緊張していると交感神経ばかりが働き、
体はずっとアクセルを踏み続けている状態になります。
この状態では、
妊娠に向けた体づくりが後回しにされてしまうのです。
「頑張りすぎない妊活」が実は近道になることも
妊活中はどうしても、
- 結果を出さなきゃ
- 失敗できない
- 早く妊娠しなきゃ
という気持ちが強くなります。
でもその気持ちが、
知らず知らずのうちに体をさらに緊張させてしまうことも少なくありません。
だからこそ妊活では、
頑張ることより、緩めることが必要な時期もある
という視点がとても大切になります。
体が緩み、血流が改善し、自律神経が整ってくると、
ホルモンも本来のリズムを取り戻しやすくなります。
鍼灸治療が妊活で役立つ理由
鍼灸治療は、単に痛いところを治すだけでなく、
- 筋肉の緊張を緩める
- 自律神経のバランスを整える
- 血流を改善する
といった体の土台づくりを得意としています。
特に妊活では、
- お腹・骨盤周囲の血流改善
- ストレス反応の鎮静
- 睡眠の質の向上
といった変化を実感される方も多くいらっしゃいます。
病院での治療を続けながら、
その治療効果が発揮されやすい体の状態を整えるという意味でも、
鍼灸は妊活の大きなサポートになります。
妊活は「体が安心できる環境づくり」から
妊娠は、体にとってとてもエネルギーを使う大仕事です。
だからこそ体は、
「今は安全」「余裕がある」
と感じられる状態でこそ、妊娠に向けた準備を進めやすくなります。
もし今、
- ずっと体に力が入っている
- 気が抜けない状態が続いている
そんな感覚があるなら、
まずは体を緩めることから妊活を始めてみるのも一つの選択です。
体が変わると、気持ちも変わります。
気持ちが変わると、妊活への向き合い方もきっと楽になります。