埼玉県上尾駅から徒歩4分の不妊鍼灸を得意とする鍼灸院 ゆうしん治療院

【妊活栄養】亜鉛は不妊症に効果がある?最新エビデンスで徹底解説

不妊治療や妊活をしている方の中で、「亜鉛が妊娠しやすい体に良いらしい」と聞いたことがある人も多いと思います。
実際、亜鉛は“生殖に関わる必須ミネラル”として多くの研究で注目されています。
今回は、最新の科学的エビデンスをもとに「亜鉛と不妊」の関係をわかりやすくご紹介します。


🔬 亜鉛とは?—妊活に欠かせないミネラル

亜鉛(Zinc)は体内にごく少量しか存在しない「必須微量元素」のひとつ。
細胞の分裂、DNAの合成、ホルモンの働きなど、生命活動の基礎に深く関わっています。

とくに生殖機能においては、

  • 精子の形成・運動
  • 卵子の成熟・排卵
  • ホルモンバランスの調整
    など、妊娠の成立に必要な多くのプロセスで重要な役割を果たします。

👨‍⚕️ 男性不妊と亜鉛の関係

▪ 精子の質と亜鉛濃度

複数の研究で、「精液中の亜鉛濃度が低い男性では、精子の運動性や形態が悪化する傾向」が報告されています(Nature誌, 2016)。
また、亜鉛不足の動物では、精巣の発達や精子形成が阻害されるというデータもあります。

▪ 亜鉛サプリメントの効果

2016年のメタ分析(PubMed掲載)では、
亜鉛補給によって精液量・精子の運動率・正常形態率が改善したと報告されています。
ただし、すべての研究で同様の結果が出ているわけではなく、2020年の大規模臨床試験(JAMA誌)では
「亜鉛+葉酸を半年間摂取しても、妊娠率・出生率に有意差は見られなかった」とされています。

➡つまり、亜鉛は「不足している場合には効果的」だが、正常値の人に補っても劇的な改善は見られにくいというのが現状です。


👩 女性不妊と亜鉛の関係

女性においても亜鉛は、卵子の成熟・排卵・着床などのプロセスに関与しています。
2021年のレビュー論文(PMC8599883)では、
「卵巣内での卵子発育に亜鉛が不可欠であり、欠乏が排卵障害の一因となる可能性」が指摘されています。

また、亜鉛はエストロゲンやプロゲステロンなどのホルモンバランス維持にも関与しており、
月経不順・PMS・排卵障害などとの関連も研究が進んでいます。

とはいえ、女性においても「亜鉛補給で不妊治療成績が明確に改善する」とする強いエビデンスはまだ少なく、
“欠乏を防ぐこと”が現時点での実践的アプローチと考えられます。


📊 最新研究のまとめ

項目主な知見信頼度
男性精子の質精液中の亜鉛濃度が低いと運動率・形態が悪化★★★★☆
亜鉛サプリの効果(男性)欠乏者では改善、正常者では明確な効果なし★★★☆☆
女性の排卵・卵子発育亜鉛は卵胞発育・ホルモンバランスに関与★★★☆☆
妊娠率・出産率一貫した有効性はまだ確認されていない★★☆☆☆

🥦 食事からとる「亜鉛源」おすすめ食材

サプリメントに頼る前に、まずは食事から自然に摂ることが基本です。
亜鉛を多く含む食品は以下の通りです👇

食材含有量(mg/100g)備考
牡蠣約14吸収率が高く代表的
牛赤身肉約6動物性たんぱく質と相性◎
レバー類約5鉄やビタミンB群も豊富
ナッツ類約3間食で手軽に摂取可
豆腐・納豆約1植物性亜鉛、継続摂取が大切

⚠️ 注意点:摂りすぎにも注意!

  • 亜鉛は1日40mg以上の過剰摂取で、吐き気・胃腸障害・銅欠乏などを引き起こす可能性があります。
  • 一般的なサプリメント量(10〜20mg/日)を上限に、食事と併せてバランスよく摂ることが大切です。
  • 特に長期的にサプリを飲む場合は、医師・栄養士・不妊専門鍼灸師などに相談しましょう。

💡 ゆうしん治療院からのひとこと

当院では、不妊鍼灸の一環として「体質改善」「自律神経の安定」「栄養バランスの最適化」を重視しています。
亜鉛のようなミネラルバランスは、血流やホルモンの調整にも関係が深く、
鍼灸と栄養の両面からサポートすることで妊娠しやすい体づくりを目指します。


✨ まとめ

  • 亜鉛は生殖機能に関わる重要な栄養素。
  • 不足すると精子や卵子の質に悪影響を与える可能性がある。
  • ただし「亜鉛を摂れば妊娠できる」という単純な話ではない。
  • 食事・睡眠・ストレス・鍼灸治療など、全体のバランスが大切。

妊娠しやすい体は、一日にしてならず。
今日からできる“体の中から整える妊活”を、一緒に始めてみませんか?💫

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